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pas à pas

前に進もう…少しずつ。少しずつ。

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またまた久しぶりの更新になってしまいました。
最近のリヨンは例年に比べてやたら暖かく、過ごしやすい分、花粉症に怯えています…。


この土日まではバカンスなので、終わる前に最近あったことを書いておこうかなと思います!

年が明けてからは、なんだか色々なところで演奏しました。

まず最初にあったのは自分でオーガナイズしたミニコンサート…だったはず(-_-;)
本来12月にやるはずが、歌手が当日に風邪を引いて中止になり、結局年が明けてからようやくやったのでした。30分でしたが、カッチーニと同時代のフィレンツェの音楽に焦点を当てて歌、リコーダー、ギター、ガンバの友人に協力してもらって演奏しました。
僕自身はチェンバロとハープ(アルパ・ドッピア)を両方弾いて、ソロと通奏低音を弾いただけでなく、Aria di fiorenzaやカッチーニのアリアにリコーダーやガンバのための対旋律やディミニューションを作ったり、ギターとの即興を取り入れたりと色々と挑戦もしてみました。

こういう勉強をしてみると、結局通奏低音の勉強はただの伴奏の練習では無くて、むしろ作曲の勉強に近いんだなと強く実感します。

で、確かその同じ日の夜にはリコーダークラスのコンサートがGoethe-Institut(ドイツ語とかドイツの文化とかを勉強する学校らしい…)であり、こちらではヘンデルのリコーダーソナタと、テレマンのトリオソナタを1曲ずつ演奏。

この企画自体が結構ぎりぎりに決まった上、年末年始は学校が閉まっていたため、皆慌ただしく準備しましたが、中世のモノディやブロークン・コンソートで16世紀のポリフォニーをやる組など、バラエティもあって賑やかな会になりました。特にJ.-C.Naudotという18世紀フランスの作曲家の、ミュゼット、ヴァイオリン、トラヴェルソという超珍しい編成の曲が聴けたのは楽しかったです。

そして、その翌週には今度は織物装飾美術博物館でハープ科とリコーダー科の合同ミニコンサートがありました。17世紀(だったはず)のタペストリーが並ぶ会場で、ピッチニーニのAria di SarabandaとファルコニエーリのSuave melodiaを演奏しました。雰囲気はとても良かったのですが、タペストリーの吸音率の高さにはびっくりさせられました…その時の演奏はYoutubeに上げたので、良かったら聴いてみて下さいね!
こちらです↓


同じ週には急遽ヴィオールのクラスの発表会にも出ることになり、フォルクレの通奏低音を弾きました。フォルクレはチェンバロのソロ版もあり、今回のプログラムはちょうど芸大の卒試でも弾いた5番の組曲からの抜粋だったので、懐かしく思いつつ弾きましたが、弾けば弾くほどガンバで弾いたほうが全然カッコいいし綺麗に思えました。また、全然簡単ではない作品を短期間で仕上げたガンバの友人の技量の高さにも脱帽でした…。


そして、ちょうど1か月前には歌手のステファン・マクロード氏による指揮でバッハのヨハネ受難曲を演奏するプロジェクトがありました。リヨンの古楽科は5年に一度のペースでヨハネ受難曲に取り組んでいるようなのですが、今年がその当たり年だったようです。
内容も重いし、どのパートにとっても難しい大曲でしたが、ちょっぴり怖いステファンの音楽性も素晴らしく、奏者のテンションも高く、当日はとても良い演奏だったと思います。芸大にいたころは、なんだかバッハ信仰みたいなのを感じて(笑)、勝手に苦手意識があったのですが、取り組んでみるとやはり素晴らしい音楽でした。

会場

さて、そんなこんなあって2月の半ばからはまたもバカンスに入り、休み明けにあるマーラ・ガラッシ氏によるハープのマスタークラスに備えてマヨーネA.Mayoneのを練習しつつも、自分のためにゆっくり時間を使うことが出来ました。
マヨーネは数少ないハープのための作品を書いている作曲家でもあり、テクニカル的に僕にとっては超大変なのですが、音楽の内容的には全部理解できるので、時々頭の理解と指の能力の差をもどかしく感じつつも、割と楽しみながら取り組んでいます。

しかし、そうは言ってもリフレッシュは必要!ということで、タイミング良く誘ってくれた友人達共に、ニースへ旅行してきました。
近くのマルセイユには何回か演奏で行ったことがあるものの、純粋に南仏に遊びに行くのは実は初めてで、期待以上に楽しかったです。

2月とは思えない程日差し強いし、海もめちゃくちゃきれいだし、名物のソッカ(ひよこ豆で作るお好み焼きとかクレープみたいな感じ)も超美味しいし、カーニバルの盛り上がりも新鮮で楽しかったです。

↑一番奥がソッカ




また、楽器博物館もあり、小さいですが展示もそれなりに豊富で、学生証を見せたらなんと無料で入れたので、ニース旅行は大満足でした。

良い感じに精神的なエネルギーがチャージできたので、またバカンス明けも頑張れそうです!




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2019年、明けましておめでとうございます!
昨年も応援頂きありがとうございました!
めちゃくちゃ久しぶりの投稿となってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願い致します。
2018年は上半期に学士試験があったり、古楽ハープ科に入ったりと自分にとって大きな変化があった年でした。また、日本でも演奏会をしたり、YouTube(チャンネルはコチラ)を始めてみたりと、音楽活動でも色々取り組めたかなと思います。
9月から2つの科を専攻することになり、プロジェクトなども重ってくると、思っていたよりも大変で。。。
気がついたら年が変わったなという感じです。
フランス生活も早くも4年目。
特に大きな抱負とかはありませんが、今年もコツコツ頑張って、実りのある1年に出来ればと思っているので、引き続き応援して頂ければ幸いです。
(写真は何でもない時に撮った学校)
では、皆様にとって、幸せの多い1年となることをお祈りしています!

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先週からベルギーはブルージュに来ています。

コンクールを受けに来ていて、昨日4日間もあった予選の結果発表があったのですが、残念ながら良い結果にはなりませんでした。
前回別のコンクールを受けた時には、その他様々な事情もあり、大スランプに陥っていましたが、今回はそんなこともなさそうですし、もちろん悔しいですが、また頑張っていこうと思います!

僕は予選初日に弾いてしまったので、結果発表の日まで中々長く、また予選もあまりポジティブに聴けないなと思ったので、ブルージュを散策したり、アントワープまで遠出したりと、プチバカンスに当てていました。

ブルージュは去年も来ているので、懐かしいなと思いながら散策しました。とっても綺麗な街です。



初めて行ったメムリンク博物館。元が病院なので医療器具とか、ギョッとするような絵もありましたが、見ごたえのある博物館でした。


昔の医療器具


ベルギー七大秘宝らしい、「聖ウルスラの聖遺物箱」


そして、別日にはアントワープに行ってきました。この街は、とっても悲しいお話、「フランダースの犬」でも有名ですよね。一度は読んでいるのですが、行きの電車では電子辞書に入っていた「フランダースの犬」を読んでいました…


画家ルーベンスの銅像。向かって左奥がネロとパトラッシュが息絶えた大聖堂です。


アニメの最終回で登場する、ルーベンスの「キリスト降架」


ネロがいつも見に来ていた、ルーベンスの「聖母の被昇天」

最終回で天使が舞い降りてくる、コルネリウス・シュヒュットという画家の「聖母の被昇天」


大聖堂の前には、静かに眠るネロとパトラッシュの像がありました。


この物語を知っていると、より面白く見れますが、知らなくても、美しいフランドルの絵画がいくつか飾られている大聖堂です。

そして、僕のこの街でのメインの目的地は、「肉屋のギルドハウス」

中に入っているのは飲食店では無く、楽器博物館です。


アントワープは16世紀~17世紀に活躍したチェンバロ製作家のリュッカース一族が拠点としていた街で、僕たちにとっては聖地的な街でもあります。
大規模な博物館ではありませんが、コレクションは充実しています。

A.リュッカース1世/2世(1646)のチェンバロ


A,リュッカース1世(17世紀初頭)のチェンバロ



J.リュッカース(1611)のヴァージナル

もちろん鍵盤楽器の他にも、楽器、楽譜が展示してあります。




Sieur d'Ambruisのエール集(1685)
リンクはフランス国立図書館のページ。ここから閲覧、ダウンロード可能でした!


オランダの鍵盤曲の手稿譜(1638)
詳細は、展示だけではわからなかったのですが、見た感じ最初はテーマで、後ろに2種類のディミニューションが施されています。手稿譜の番号くらい載せてくれてたら良いのに…誰か知ってたら教えてくださーい(>_<)

お土産にはこんな楽器のガイドブックを購入。


今まで回って来た楽器博物館のガイドなどを含めて、この夏の松山での体験レッスン時(8月30日)には持って帰ろうかなと思っています。
楽器に関するお話をする時間があまりないかもしれないので、聴講の方に自由に方はご自由にご覧いただこうと思います。


意外に2つとも早く見終わってしまったので、駅に戻りつつ、ルーベンスハウスに寄ってきました。




こんな感じのアントワープ日帰り旅行でした。


練習は後悔無いようにしてきたし、どうせなら楽しんで過ごそうと思って足を延ばしてみたのですが、行ってみてやっぱり正解でした。

あと数日は宿取ってしまってるのでブルージュに残る予定です。これからは聴き手に回って、セミファイナルとファイナルの演奏を聴いて帰ろうと思います。


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最近宣伝したり、そのための記事書いたりばかりだったので、精神の健康のためにも(?)ちょっと普段のことも書いてみようと思います。
文章書くのは好きなのですが、こういうことばっかり書いてると色々疲れる!




6月30日で今年度の試験伴奏が終わって、それからは夏休みに入っています。
何をしていたかと言いうと…






ほとんど毎日学校行って練習してます(-_-;)

もちろん夏のコンサートの準備もあるのですが、今年はブルージュのコンクールに挑戦してみる予定だからです。もう来週には現地に行ってます。。。

音楽で競争って嫌いだし、色んな雑念が増えてくるので、コンクールって本当に好きじゃないのですが、準備していく中で課題になっている曲とか、自分の指や身体の状態、心の状態と正面切って向き合うのも良いかなと思って思い切って挑戦してみる事にしました。

やるからには結果は欲しいですが、まあまあ、こればかりはわかりません(^-^;

あ、あと学校のチェンバロの部屋には冷房が付いてるので、冷房が無い自宅にいるより快適なのも、毎日学校に行っている大きな理由かもしれません!(笑)

それでも、朝市に行ったり

練習終わってからは前に友達から教えてもらったおしゃれなカフェに行ったり、プールに行ったりしてストレス発散しながら、それなりに充実した日々を楽しんでいます。


(この写真は僕のInstagramからなので加工されちゃっています)

なんか部活をやってた中学の夏頃を思い出すような感じです(笑)

というわけで、大した話もないですが、今日はこれで終わりです。

日本は連日猛暑だということですが、どうか皆さま体調にはお気をつけて。

連日ワーワー宣伝してしまって申し訳ないのですが、演奏会が終わるまでは少しお付き合いいただければ幸いです(^-^)

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日本は3月が年度末ですが、フランスは6月が年度最後の月。
今年度も無事に終了しました。

本当は色々ご報告に記事を挙げたかったのですが、5月6月は本当に忙しくて全然暇がありませんでした。
演奏会情報だけは掲載しましたので、もしよかったらチェックしてくださいね!


(全然関係ない写真ですが、今回文章長めで殺風景なので、夏のリヨンの写真)

それでは、順を追ってご報告を…

まず、5月には現在通っているCNSMの古楽ハープ科学士課程を受験し、無事に合格しました。
来た時はまさか自分がもう1回入試を受けるとは思っていなかったのですが、同校の先生から勧められ勇気を出して挑戦してみました。
課題曲はL.ルッツァスキの第4旋法のトッカータ、N.ヴァレのパヴァーヌ+1曲自由曲でA.カベソンの「別れの時にはAncor che co'l partire」。そして当日渡される初見の課題1曲でした。
2年前からようやくトリプルハープに取り組むようになった僕にとってはテクニカル的にちょっと難易度高めの曲ばかりで、入試前日までかなり緊張していました。
しかし、緊張が1周回った(?)せいなのかわかりませんが、試験の部屋に入ると何だか嘘のように気が楽になり、このときが一番楽しんで演奏出来ました。
音楽は理解できてるし、やりたいこともあるのに、テクニックが追い付いてないもどかしさを存分に感じたので、今後も沢山弾いて鍛えていかなければという感じです。

そして、この入試から約10日後にはチェンバロの卒試がありました。
外部から審査員が来て、国家演奏家資格を与えても良いかどうか判断するという試験で、こちらも大事な試験。(普通にちゃんと準備してさえいれば、資格は出るとは思いますが…?)
時間が45分にもかかわらず3つ以上違うスタイルのものをソロとアンサンブル両方で弾けと、とーってもプログラムを組むのが難しかったのです。
組曲とか協奏曲は全楽章入らないし、かといって曲が小さい物ばかりになっても弾きごたえ聴きごたえが無いということでまあまあ悩んだ結果、こんな感じのプログラムを弾きました。

-イタリアセクション
・G.ピッキ:トッカータ(フィッツウィリアムヴァージナルブック)
・B.ストロッツィ:カンタータ「オーラよ、今私は遥かなる偶像に話しかけることもできずAure gia che non posso dall'Idol mio」(歌+通奏低音)

-F.クープランセクション(生誕350年だから弾きたかった!)
・F.クープラン:ヴィオール組曲1番とホ短調のチェンバロ曲の組み合わせ
プレリュード-アルマンド-クーラント(ソロ、第17オルドル)-サラバンド-「跳躍La bondissante」(ソロ、第21オルドル)-「ハープ風La harpée」-ジーグ

・J.S.バッハ:トッカータハ短調BWV911

ピッキは16世紀、ストロッツィは17世紀後期のスタイルだし4つもスタイル違うの入ってるからOk!それに割と良い感じにプログラムを組めたかなと思っていたら、審査員、先生、友人たち皆から好評でした。悩んだ甲斐があった…(;_;)

無事こちらもパスすることが出来て、一安心。
演奏後いつも師事している3人の先生達はとっても喜んでくれていて、本当に嬉しかったです。普段とは違う視点から、審査員のコメントをもらえるのもこの形式の試験の良い点だなと思いました。

この試験の後は、通常の授業の試験期間に突入。テストを受けなければいけない授業は少なかったのですが、テスト時に提出しなければいけない課題もありしっかり事前準備が必要だったので、卒試後にだらけたい気分を抑えながらの準備はちょっと苦痛でした(笑)


そんなこんなで、あっという間に終わった感のある3年目。
最初は例年より授業とかは楽かな~とか思っていたのですが、
そんなことはもちろん全くなく(笑)、これまでの2年度と同様に濃密な1年だったなと思います。
リヨンに来てからというもの、毎年度終わるたびに
「ああ、今年も良く勉強したな」
と満足できているので、本当に幸せです。

とにもかくにも、これで学士課程は終了、来年度(今年の9月)からは通奏低音科の修士、ハープ科の学士を並行します。既に取った授業は免除できるとはいえ、きっと大変だろうと思いますが、自分を支えていくれている人たちに感謝しながら、今まで通り、前向きに、楽しみながら勉強していきたいと思います。

長文になりましたが、読んでいただきありがとうございました!

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プロフィール

HN:
曽根田 駿 Soneda Hayao
年齢:
31
性別:
男性
誕生日:
1992/08/31
職業:
チェンバロ、古楽ハープ弾き
自己紹介:
愛媛県松山市出身。
4歳からピアノを始める。
松山南高等学校在学中、チェンバロに出会い転向する。

東京芸術大学音楽学部器楽科チェンバロ専攻卒業。在学中、2年次よりバロックダンス部の部長を務める。
2015年より渡仏し、リヨン国立高等音楽院CNSMDLのチェンバロ専攻学士課程に在学。2018年6月に演奏家ディプロマDNSPMを取得した。
2018年9月より、同校のクラヴサン―通奏低音専攻修士課程、及び古楽ハープ学士課程在学。

ピアノを冨永啓子氏、チェンバロを石川陽子、大塚直哉、西山まりえ、Y.レヒシュタイナー、J-M.エイム、D.ベルナーの各氏に師事。
古楽ハープを西山まりえ、A.モイヨンの各氏に師事。

2014年3月に初のソロリサイタルを萬翠荘(愛媛)にて開催。
2015年3月には『ハープ祭り2015(西山まりえ氏主宰)』において、『プチっとリサイタル』に選出され、ゴシックハープで出演する。
東京芸大在学中より様々なアンサンブルとも共演し、ソロ、通奏低音共に研鑽を積んでいる。

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